たくさんの洋服をお持ちのお客様のお話。
お洋服が好きというよりは、1枚1枚に思い入れがあって
手放せないという感じ。
とはいえクローゼットや収納タンスから衣類があふれている状態は
なんとかしたい。
悩める二律背反。
まずは、どんな服があるのか一緒に状況を確認してみました。
独身時代の通勤着、デートに着たもの、
妊娠中の部屋着、子育て期まっさかりのデイリーウエア
家族のお祝い事によく着た服等々
過去から現在まで、タイムマシンに乗ったかのように
1枚手に取るたびにエピソードが飛び出します。
楽しそうな、うれしそうな、おちゃめなお客さま。
お客様にとってお洋服は、写真やビデオと同じ、
当時を鮮やかに思い出すフックなのですね。
黄ばみや汚れのあるものは手放すことに。
「ありがとう」と両手にはさんでお別れ。
今、着られるものは現役服として二軍あたりに繰り入れ。
それ以外のものは保留に。
ということで、今回はあまり減りませんでした。
でもそれでいいんです。
まずは、全体を見渡せたことでOK。
俯瞰ですね。
「思い出」という1つの大きなカテゴリーに
放り込まれていたものが、1つ1つエピソードや
服の状態別に新しく脳内に刻み込まれました。
こうなると、思考は動き出します。
あれ、どうしようかな~
別の方法で取っておけないかな
もう、さよならしていいかも
日常の中で、たびたび「これからのこと」を
考えるようになります。
そこからが、本質的な選別のスタート。
思い入れが深い時は心が納得する方法で。
時間をゆっくりかけて。何回かに分けて。
こんなふうに、捨てる・手放すにも、色々あります。